きりりジュース販売終了はいつ?理由と変わらぬ味の代替品を紹介

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キリンの「きりり」は、2020年12月をもってリターナブル瓶製品の製造と販売を完全に終了しています。

銭湯や部活帰りに愛飲していたあのキレのあるオレンジジュースは、現在市場に流通していません。

なぜこれほど愛された商品が姿を消してしまったのか、そして今の私たちがあの懐かしい味を再び体験するにはどうすればよいのか、その具体的な解決策についてお伝えします。

多くのファンが抱く「もう一度飲みたい」という願いは、実は形を変えて叶えることができます。

「きりり」の遺伝子を色濃く受け継ぐ後継商品や、当時の雰囲気を楽しめる選択肢を知ることで、喪失感は新しいお気に入りとの出会いへと変わるはずです。

  • きりりブランドが市場から完全に姿を消した正確な時期と経緯
  • 販売終了を招いたリターナブル瓶特有の構造的な理由
  • 当時の記憶を呼び覚ます懐かしいCMや派生商品のエピソード
  • 現在入手可能な商品の中で最もきりりに近い味わいの代替品

さよなら、きりり。2020年12月の真実と、受け継がれる魂の行方

きりりジュースの販売終了はいつだったのか?消えた理由と背景

きりりジュースの販売終了はいつだったのか?消えた理由と背景

青春時代を彩ったあの爽快なオレンジジュースが、いつの間にか見かけなくなってしまったことに寂しさを感じている方は多いのではないでしょうか。

ここでは、公式な終了時期とその背景にある時代の変化について、事実に基づいて紐解いていきます。

2020年12月に瓶製品が幕を下ろした事実

きりりジュース販売終了 2020年12月に瓶製品が幕を下ろした事実

結論から申し上げますと、最後まで市場に残っていた「きりり」の200mlリターナブル瓶(ガラス瓶)は、2020年12月をもって製造および販売を終了しました。

これは単なる噂レベルの話ではなく、メーカーであるキリンビバレッジの事業戦略の一環として決定され、実行された明確な事実です。

多くのファンにとって、ペットボトルや缶製品が2000年代後半から2010年代にかけて徐々に店頭から姿を消していったことは、ある種の「予兆」として受け止められていたかもしれません。

かつてはコンビニやスーパーの棚を賑わせていたオレンジ色のパッケージが、いつしか競合他社の商品や自社の別ブランドに置き換わっていく様子を、私たちは寂しく見守るしかありませんでした。

しかし、それでも「きりり」は生きていました。

街中の自動販売機、特に広島などの一部地域に残っていた古いタイプの瓶自販機や、全国の銭湯、昔ながらの定食屋の冷蔵ケースの中では、細々と、しかし確実にその命脈を保っていたのです。

「スーパーにはないけれど、銭湯に行けば必ず会える」。

そう信じていた私たちにとって、2020年の年末というタイミングは、あまりにも突然で、そして決定的な別れとなりました。

私自身のエピソードをお話しさせてください。

あれは2021年の年明け、久しぶりに地元の銭湯へ足を運んだ時のことです。

熱いお湯に浸かり、サウナで汗を流し、「さあ、仕上げはあの冷えた瓶だ」と腰に手を当てて飲むシミュレーションをしながら脱衣所へ戻りました。

しかし、いつもそこにあるはずの冷蔵ケースの中に、あの鮮やかなオレンジ色の液体の姿はありませんでした。

番台のおばあちゃんに「きりり、売り切れですか?」と尋ねたところ、「ああ、あれね、もうメーカーが作らないんだって。去年の暮れで終わりだよ」と、あまりにもあっさりと告げられたのです。

その時の喪失感は、言葉では言い表せないものでした。

まるで、卒業してから一度も会っていなかった同級生の訃報を不意に聞いた時のような、胸にぽっかりと穴が開くような感覚。

膝から崩れ落ちそうになりながら、私は仕方なく別の飲み物を手に取りましたが、その味は全く記憶に残りませんでした。

実はこの2020年12月という時期、同じくキリンビバレッジの看板商品であり、100年近い歴史を持つ「キリンレモン」のリターナブル瓶製品も同時に終了しています。

これは単一商品の終売というレベルではなく、メーカー全体として、あるいは日本の飲料業界全体として、「リターナブル瓶」という事業モデルからの大規模な撤退、大きな方針転換があったことを示しています。

昭和から平成を駆け抜けた一つの時代が、静かに、しかし完全に終わったことを告げる出来事でした。

銭湯からリターナブル瓶が姿を消した訳

きりりジュース販売終了 銭湯からリターナブル瓶が姿を消した訳

なぜ、これほどまでに愛され、確固たるファンを持っていた商品が終わってしまったのでしょうか。

その理由は「味が飽きられたから」「人気がなくなったから」といった単純な嗜好の変化だけでは説明がつきません。

もっと根本的で、抗いようのない飲料業界全体の構造変化と、物流システムの限界がそこにはありました。

最大の要因は、リターナブル瓶(回収・再利用する瓶)のシステム維持が、経済的に極めて困難になったことです。

リターナブル瓶の仕組みを少し詳しく解説しましょう。

まず消費者が中身を飲み、空になった瓶を店側が回収します。

それを酒屋さんや飲料メーカーのルートトラックが集荷し、工場へ運び戻します。

工場では、戻ってきた瓶を選別し、徹底的に洗浄・殺菌し、再び中身を詰めて出荷するのです。

かつて昭和から平成初期にかけては、この「回収のエコシステム」が日本全国で完璧に機能していました。

酒屋さんが各家庭や飲食店を御用聞きで回り、空き瓶を回収するのが当たり前の風景だったのです。

しかし、平成中期以降、コンビニエンスストアの台頭と、軽量で割れず、飲み終わったらゴミとして捨てられる(リサイクルされる)PETボトルの爆発的な普及により、状況は一変しました。

「瓶を回収する」という物流ルートそのものが激減し、維持するコストが跳ね上がってしまったのです。

ワンウェイ瓶とリターナブル瓶の違い

最近のクラフトビールや高級ジュースで見かける瓶の多くは「ワンウェイ瓶」と呼ばれ、一度使ったらガラス原料としてリサイクルされる使い捨てタイプです。

一方、「きりり」のあの厚みがあり、傷だらけになっても使い込まれていた瓶は「リターナブル瓶」です。

環境負荷の面では優秀ですが、回収物流の維持や専用の洗浄ラインの確保に多大なコストがかかるのが弱点でした。

さらに、撤退の決定打となったのが2020年という年です。

そう、新型コロナウイルスの世界的な流行が始まった年でもあります。

リターナブル瓶の主な消費地であった「銭湯」や「飲食店」、「旅館」といった場所の客足が一時的に途絶え、休業を余儀なくされた店舗も少なくありませんでした。

需要が急減する中で、高コストな瓶の洗浄・充填ラインを維持し続けることは、企業の経営判断として限界に達していたのでしょう。

キリンビバレッジとしても、主力ブランドである「トロピカーナ(100%果汁)」や「小岩井(高品質国産)」にリソースを集中させる必要がありました。

消費者の嗜好が「健康志向の100%ジュース」か「水のような無糖・低糖飲料」に二極化していく中で、果汁30%という中間の立ち位置にあった「きりり」の瓶製品は、生き残るための場所を失ってしまったのです。

撤退という苦渋の決断は、時代の波と未曾有の事態が重なった結果であり、あの重みのある瓶の感触が失われたのは、不可抗力とはいえ本当に惜しいことです。

1990年代の市場環境とブランドの誕生

きりりジュース販売終了 1990年代の市場環境とブランドの誕生

ここで少し時計の針を戻して、「きりり」が生まれた1990年代初頭の時代背景について振り返ってみましょう。

このブランドが誕生した1994年は、日本の飲料市場における大きなパラダイムシフトが起きた時期でした。

それまでの80年代、果汁入り飲料といえば大きく分けて二つの勢力が支配していました。

一つは、「バヤリース」や「ファンタオレンジ」に代表されるような、果汁10%未満あるいは無果汁の、香料主体の甘い清涼飲料水。

もう一つは、朝食の食卓に並ぶような、ドロッとしていて濃厚な果汁100%ジュースです。

前者は「おやつ」、後者は「食品」という位置づけに近く、その中間のニーズはまだ開拓されていませんでした。

しかし、90年代に入りバブル経済が崩壊すると、社会全体の空気感が変わり始めます。

消費者の嗜好は、80年代的な「華美で濃厚なもの」から、より「シンプルで本質的なもの」「身体にスッと入ってくるもの」へとシフトし始めました。

数年後に訪れる「桃の天然水」などのニア・ウォーターブームの前夜とも言える時期です。

そんな時代の空気の中で、キリンビバレッジが満を持して投入したのが、長年親しまれてきた前身ブランド「キリンオレンジ」を刷新した新ブランド「きりり」でした。

ターゲット設定は非常に明確でした。

当時の中高生から大学生、人口ボリュームの大きい「団塊ジュニア世代」です。

部活動や放課後の買い食い文化の中心にいた彼らが求めていたのは、甘ったるい子供向けのジュースではなく、運動後にもゴクゴク飲める「止渇性(喉の渇きを癒やす機能)」を持った、新しいタイプの果汁飲料でした。

「きりり」というネーミング自体も秀逸でした。

これは日本語の「きりっとした」「引き締まった」というオノマトペ(擬態語)に由来しています。

それまでのオレンジジュースが持っていた「後味がベタつく」「口の中に甘さが残る」というネガティブなイメージを一瞬で払拭し、「キレのある後味(Sharp Finish)」という商品特性を、説明ではなく感覚として直感的に伝えるための戦略的な名称だったのです。

発売と同時に若者たちの心を掴んだこの商品は、その後の「低果汁オレンジ戦争」の幕開けを告げるパイオニア的な存在となり、市場のスタンダードを塗り替えていきました。

瀬戸朝香のCMと共に振り返るブランド史

きりりジュース販売終了 瀬戸朝香のCMと共に振り返るブランド史

「きりり」と聞いて、真っ先に脳裏に浮かぶのは当時のテレビCMではないでしょうか。

このブランドのマーケティング戦略は、常に時代のトップアイドルや女優を起用し、その時々の「理想の青春像」を映し出す鏡のような役割を果たしていました。

特に1994年の発売初期、イメージキャラクターとして起用された瀬戸朝香さんの存在感は圧倒的でした。

当時10代だった彼女が出演した「どっち行こう編」などのCMを覚えていますでしょうか。

オープンカーに乗ってアメリカの荒野のような場所を疾走し、分岐点でコインを投げて進む道を決める。

そんな非常にアクティブで、どこかロードムービーのようなボーイッシュな世界観が描かれていました。

共演者に女子プロレスラーのアジャ・コングさんなどを起用していたことからも分かるように、そこには従来のアイドルCMにありがちな「可愛らしさ」や「守ってあげたい感」はありませんでした。

強調されていたのは「強さ」「元気」「爽快感」、そして「自立」です。

「甘くない、媚びない、カッコいい飲み物」。

そんな新しい価値観を、当時の若者たちに強烈に植え付けたのです。

1990年代半ばは、コギャルブームの到来など、女性の自立やアクティブなライフスタイルが支持され始めた時代でもあり、「きりり」の商品特性と瀬戸朝香さんのキャラクターは見事なまでに合致していました。

そして時代が2000年代に入ると、今度は国民的アイドルグループとなったモーニング娘。が起用されます。

キャッチコピーは「きりり す~な(素な)オレンジ」。

「す~な」は「素(Natural)」を意味し、彼女たちの等身大のキャラクターと商品の飾らない自然な美味しさをリンクさせました。

J-POP全盛期、カラオケボックスで歌い疲れた後に飲む「きりり」の味。

現在30代後半から40代の方々にとって、「きりり」は単なる水分補給の手段ではなく、青春時代のBGMと共に記憶に深く刻まれた、まさに「時代のアイコン」だったのだと改めて感じます。

なっちゃんやQooとは違うキレのある味

きりりジュース販売終了 なっちゃんやQooとは違うキレのある味

当時、オレンジジュース市場はまさに群雄割拠の戦国時代でした。

サントリーからは1998年に「なっちゃん」が発売され、コカ・コーラからは1999年に「Qoo(クー)」が登場し、激しいシェア争いを繰り広げていました。

しかし、「きりり」はこれらの強力な競合他社とは、明確に違うポジションを確立し、独自のファン層を維持していました。

私が当時、毎日のようにこれらを飲み比べて感じていた味の違いを、改めて専門的な視点も含めて整理してみます。

ブランド名 きりり(キリン) なっちゃん(サントリー) Qoo(コカ・コーラ)
味の方向性 酸味・キレ・微かな苦味 果肉感・パルプ感・まろやかさ 強い甘み・飲みやすさ・水感
ターゲット 中高生~若者・大学生 全世代・特にファミリー層 子供(小学生以下)・親
ブランド人格 スポーツ・青春・アクティブ 自然・癒やし・笑顔 キャラクター・楽しい・安心

表からも分かる通り、「きりり」の最大の特徴にして最強の武器は、商品名通りの「キレ(Sharpness)」でした。

「なっちゃん」が果実の繊維分を感じさせるパルプ感を重視し、「Qoo」が子供でも嫌がらないように酸味を極限まで抑えて甘さを追求したのに対し、「きりり」は全く逆のアプローチを取っていました。

あえて柑橘特有のキュッとする酸味(Acidity)や、皮由来のほのかな苦味(Bitterness)を、隠し味として残していたのです。

味覚の構成を分析すると、口に入れた瞬間の「トップノート」は華やかなオレンジの香り。

中盤の「ミドルノート」で果汁の甘みを感じさせますが、特筆すべきは飲み込んだ後の「ラストノート」です。

甘さが舌に残らず、酸味が全体を引き締めてスッと消えていく。

この潔いまでのキレが、部活で汗をかいた後や、熱いお風呂の後に求められる生理的な欲求と合致していました。

CMでの訴求でも「冷涼感(Cooling Sensation)」が常に強調されており、飲用後に口の中がサッとする設計が徹底されていました。

そのニッチだが確実にある「大人の入り口」に立つ若者の需要に、完璧に応えていたのが「きりり」であり、だからこそ「風呂上がりの一杯」としての地位を不動のものにできたのでしょう。

カプサイシン入りなど記憶に残るユニークな派生品

このブランドを語る上で外せないのが、時折投入された実験的とも言えるユニークな、いや、今思えば少々無謀とも言える派生商品たちの存在です。

「きりり」は単なるオレンジジュースブランドに留まらず、キリンビバレッジの開発者たちがその時々の流行を大胆に取り入れる「遊び場」のような側面も持っていたように思います。

特に記憶に残っているのが、2002年に発売された「燃えちゃうきりり」です。

この名前を聞いて「あったあった!」と膝を打つ猛者は、相当なきりりマニアと言えるでしょう。

この商品は、2000年代初頭の空前の「ダイエットブーム」と、サントリーの「燃焼系アミノ式」などに代表される「機能性飲料ブーム」を背景に開発されました。

そのスペックは驚くべきものでした。

ベースはグレープフルーツ果汁20%なのですが、そこに唐辛子由来の成分である「カプサイシン」を配合し、「飲んで燃焼する」という機能を付加したのです。

冷たいジュースを飲んでいるはずなのに、飲むと喉の奥がピリッとして、胃の中から体がカッカと燃えるような感覚がある。

「涼みたいのか、熱くなりたいのかどっちなんだ!」とツッコミを入れたくなるような、矛盾を孕んだコンセプトの商品でした。

当時、コンビニの棚で見かけて友人と面白がって買い、「辛い!でも美味い!」と言いながら飲んだのは、今となっては良い思い出です。

また、2003年には果汁50%の「Winter Ruby きりり」なども発売されました。

こちらは酸味の少ない「リオレッド種」グレープフルーツを使用し、パッケージも派手なオレンジではなく落ち着いたピンク色を採用した、明らかに大人向けの商品でした。

このように、当初は10代向けだったブランドを、ファン層の成長や高齢化に合わせて「大人向け」にアップグレードしようとする試行錯誤があったことも見て取れます。

こうした遊び心や挑戦的な姿勢も、このブランドが長く愛され、単なるジュース以上の存在として記憶に残っている理由の一つなのかもしれません。

きりりジュース販売終了はいつ?と検索する人に贈る代わりの味

きりりジュース販売終了はいつ?と検索する人に贈る代わりの味

「もう飲めない」という事実は変えられませんが、そこで終わってしまってはただ悲しいだけです。

ここからは、廃盤商品ハンターでもある私が、数々のオレンジジュースを飲み歩いた末に見つけた、「きりりの魂を受け継ぐ商品」をご紹介します。

正統後継品の小岩井純水みかんを試そう

きりりジュース販売終了 正統後継品の小岩井純水みかんを試そう

私が自信を持っておすすめする「きりり」の事実上の後継者、それは同じキリンビバレッジから発売されている「小岩井 純水みかん」です。

「名前が全然違うじゃないか」「小岩井ってあの乳製品のブランドでしょ?」と思われるかもしれません。

しかし、少し聞いてください。

実はこれ、メーカーが同じというだけでなく、味の設計思想や開発の系譜が驚くほど似ているのです。

「きりり」の後期CMで使われていた「す~な(素な)オレンジ」というコンセプトを覚えていますか?

これは、香料でコテコテに味付けするのではなく、余計なものを足さない、果実本来の自然な味を目指すという宣言でした。

この思想は、現在の小岩井ブランドが掲げる「純水(ピュアウォーター)仕立て」というコンセプトに、ほぼそのままの形で引き継がれています。

どちらも目指しているゴールは、「雑味のない、透き通った果汁感」なのです。

日本の飲料メーカー、特にキリンビバレッジという会社は、ブランド名は時代に合わせて変わっても、そこで培われたフレーバー開発の技術や知見(例えば酸味のコントロール技術や、香りの抽出技術)はしっかりと社内に蓄積され、次の商品へとバトンタッチされていく傾向があります。

つまり、「きりり」の開発チームが持っていたノウハウは、消滅したのではなく「小岩井」の中に生きているのです。

初めて冷えた「小岩井 純水みかん」を飲んだ時、「あ、これだ。私の探していた味はここにあったんだ」と、懐かしさで胸がいっぱいになりました。

ここが「きりり」に近い!
  • メーカーの系譜を正統に受け継ぐキリンビバレッジ製
  • ベタつかない、水のように飲める高いドリンカビリティ
  • 人工的な甘さ控えめのクリアでシャープな後味

果汁30%の黄金比率に近いすっきり感

きりりジュース販売終了 果汁30%の黄金比率に近いすっきり感

なぜ私たちがこれほどまでに「きりり」を美味しく感じたのか。

その秘密の一つは、リターナブル瓶製品における**「果汁30%」**という黄金比率にありました。

この数値には、飲料開発における科学的な理由があります。

一般的に、果汁100%ジュースは健康的で贅沢ですが、糖度と酸度が高すぎるため、浸透圧の関係で水分が身体に吸収されるスピードが遅くなります。

そのため、運動後や風呂上がりにゴクゴク飲むには少し「重い」「喉に引っかかる」と感じることがあります。

逆に、果汁1%や10%以下の飲料(いわゆる清涼飲料水)では、水分補給には適していますが、どうしても水っぽさが目立ち、果実感を補うための人工的な香料の味が鼻についてしまいがちです。

その点、当時の「きりり」が採用していた30%という数値は、魔法のようなバランスでした。

果実本来の複雑な味わい(ボディ感)をしっかりと感じさせつつ、水のように抵抗なく喉を通る(ドリンカビリティ)最適なポイントだったのです。

スポーツドリンクに近い浸透圧で、かつジュースとしての満足感もある。

これが「風呂上がりのきりり」を最強にしていた理由です。

一方、現在推奨している「小岩井 純水みかん」は果汁20%前後と表記されています。

「数字が下がっているじゃないか」と思うかもしれませんが、心配は無用です。

現代の香料技術や搾汁技術(フルーツの絞り方)は、90年代とは比較にならないほど進化しています。

少ない果汁量でも、果実のリアルな香りや厚みを表現できるようになっているのです。

100%ジュースのような「食品としての重さ」がなく、かといってフレーバーウォーターほど薄くない。

この絶妙なバランス感覚こそが、私たちが求めている「風呂上がりの一杯」に最適なのです。

実際に飲んで感じた進化と変わらぬ良さ

きりりジュース販売終了 実際に飲んで感じた進化と変わらぬ良さ

では、理屈は抜きにして、実際に飲んでみた感覚はどうなのでしょうか。

私はこの記事を書くにあたり、改めてキンキンに冷やした「小岩井 純水みかん」を購入し、当時の記憶と照らし合わせながらテイスティングを行いました。

キャップを開けて口に含むと、まず広がるのはみずみずしい蜜柑の香りです。

オレンジではなく「みかん」と銘打っているだけあって、酸味の中に優しい和柑橘の甘さを感じます。

そして驚くべきはその後味。

喉を通った後に、ベタつく甘さがいつまでも残ることなく、スッと引いていくキレの良さがあります。

この「引き際の美しさ」は、間違いなく「きりり」の系譜です。

正直に申し上げますと、「きりり」時代と比較すると、酸味の角が少し取れ、より洗練されて上品になっている印象を受けます。

昔の「きりり」が、泥だらけになって部活から帰ってきた元気な中学生だとしたら、「小岩井 純水みかん」は、少し大人になって都会の大学に通う大学生、といったところでしょうか。

荒削りな部分は影を潜めましたが、根底に流れる「甘ったるくない」「ゴクゴク飲める」というDNAは確実に継承されています。

ただし、かつての「きりり」にあったような、少し粗削りな皮の苦味や、喉を刺すような強烈な酸味を期待すると、少し優等生すぎる味に感じるかもしれません。

また、炭酸は入っていないので、炭酸割りにして飲むのも「自家製きりり」として楽しむ一つの方法です。

それでも、現在スーパーやコンビニで手軽に入手できる商品の中では、間違いなくこれがベストな選択肢です。

Amazonや楽天などの市場調査データを見ても、「小岩井 純水みかん」は多くのユーザーから「すっきりしていて飲みやすい」「後味が良い」「子供にも安心して飲ませられる」と星4つ以上の高評価を得ています。

これは、かつて私たちが「きりり」に向けていた賞賛の言葉と完全に一致しています。

懐かしい瓶ならバヤリースという選択肢

ここまで味の話を中心にしてきましたが、「いや、私が求めているのは味だけじゃない。あの瓶の感触なんだ」という方もいらっしゃるでしょう。

味覚というのは不思議なもので、容器の材質や形状によって感じ方が大きく変わります。

もしあなたが、味だけでなく「瓶で飲む」という体験そのものを懐かしんでいるのであれば、アサヒ飲料の「バヤリース」の瓶製品を探してみるのも一つの有効な手段です。

「きりり」とはメーカーもブランドも味の傾向も異なりますが、1951年から続くこの超ロングセラーブランドは、現在でも一部の飲食店やレトロな自販機向けに、200mlのリターナブル瓶を流通させています。

(※ただし、こちらも流通量は年々減っています)

ネット通販などでも、ケース単位であれば購入することが可能です。

味の方向性は「きりり」よりも甘くまろやかで、コクのあるタイプですが、冷蔵庫で冷やされたガラス瓶の厚みを唇で感じるあの瞬間は、デジタルの時代には代えがたいノスタルジーを提供してくれます。

専門的な話をすると、瓶の口当たり(Lip-feel)は、缶やPETボトルとは異なり、液体をより冷たく、滑らかに感じさせる効果があると言われています。

また、ガラスの厚みによって保冷効果も高く、最後の一口まで冷たさが持続します。

彫刻が施された瓶が光を受けてキラキラと輝く様子を眺めながら、「瓶で飲むとなぜか美味しく感じる」という魔法を、久しぶりに味わってみてはいかがでしょうか。

それはきっと、あなたの記憶の中にある「きりり」の思い出を、優しく呼び覚ましてくれるはずです。

きりりジュース販売終了はいつ?答えは新たな出会いの始まり

きりりジュース販売終了はいつ?答えは新たな出会いの始まり

「きりり」は2020年12月にその歴史に幕を下ろしました。

それは、昭和から続いた「銭湯で飲むリターナブル瓶のジュース」という文化の一つの終焉でもありました。

あの頃、当たり前のようにそこにあった風景が失われてしまったことは、確かに寂しいことです。

しかし、それは決して悲しいだけのニュースではありません。

私たちがかつて「きりり」に求めていた「爽快感」や「青春の味」、「甘くないオレンジ」という価値観は、消えてしまったわけではなく、形を変えて今の製品にも確かに息づいています。

メーカーは変わらずキリンビバレッジであり、その技術と情熱は「小岩井 純水みかん」へとバトンタッチされています。

思い出の中の「きりり」を大切にしつつ、ぜひ次の休日にでも、スーパーやコンビニで「小岩井 純水みかん」を手に取ってみてください。

そして、できればお気に入りのグラスに移して、氷を浮かべて飲んでみてください。

一口飲めば、「ああ、これこれ!」と、忘れていたあの頃の風を感じることができるはずです。

終わりは、新しいお気に入りとの出会いの始まりなのですから。

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